9時起床。
女房の朝食。
体操をして,テレビを見て,CPAPのマスクなどを洗ういつも通りの火曜日の午前中である。
やっと平常運転に戻ってきた感じだ。
女房は,Hちゃんと国立博物館へ「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」展を見に行く。
昼食は,ドーナツにクッキーなど。
皿を洗う。
新聞を読んで本を読む。
パソコンでいろいろ。
散歩に出る。
風呂に入る。
夕食の献立。
ビーフストロガノフ風。タマネギ,ニンニク,マッシュルーム,ブナシメジ,ミニトマト,塩,コショウ,デミグラスソース,赤ワイン,ウスターソース,醤油。
ツナサラダ。キャベツ,キュウリ,ブロッコリー,インゲン,ミョウガ,ミニトマト,ドレッシング。
昨日の味噌汁の残り。ミョウガを追加。
冷凍しておいたご飯。
ビール750mL。
赤ワイン少々。
テレビを見て,皿を洗う。
本を読み終える。
いやあ,なかなかにしんどい小説であった。
前にも書いたが,そもそもこちらに何の教養もないものだから文章が読めない。
読めても意味が分からない。
注釈はあるが,ないところがほとんどだし見てもそうかと思うぐらいで結局理解できていない。
漢字も読めない。
ルビはけっこう振ってあるが,一度出た漢字にはすぐには振らない方針のようでページを遡って探したりする。
ページ初出か,見開き初出で振ってくれるとありがたい。
しかし会話はおもしろい。
丁々発止のやりとりはさすがである。
って,何がさすがなんだかわからないがドキドキしてしまうところがある。
【二人の会話は互いに,死という字を貫いて,左右に飛び離れた】とか【今夕の会話はアハハハハに始まってアハハハハに終わった】とかの「解説?付き」でこの辺はわかりやすい。
文語調,美文調の文章は難しいのでひたすら耐える。
後半は,ときどき作者(漱石)が顔を出してくるのがおもしろい。
数人のこぢんまりした世界の話なのだが,いろいろドロドロしている。
三角関係の物語でもある。
残り3分の1くらいになると話は急展開してこれは今夜中に読み終えねばという気になる。
主人公のひとり?藤尾という女性はいかにも私好みだが,当時としてはハイカラすぎるということなのか決してよくは書かれてはいない。
最後は唐突感。
藤尾は憤死してしまい,ええっ!といった感じになる。
何の罪もない,せいぜい親の期待に背いたくらいの藤尾が死んでしまうのか!
裏切ったのは,おまえ小野だろう!
二股かけおって!
名誉,出世,財産に目が眩んだこの不届き者めが! なにが金時計だ!
とまあ,こんな具合に怒り心頭のワタクシなのだった。
しかし,「憤死」と書いたが実際のところはどうなんだろう。
急に全身がこわばって石像のように倒れた(意訳)とあるので小野への怒りと屈辱感で脳溢血でも起こしたのかと思っただけで,はっきりと書いてあるわけではない。
次の章ではいきなり「北枕」である。
ウィキペディアを見たら【藤尾は毒をあおって自死した】とあるんだが,そうなのかなあ。
【我の女は虚栄の毒を仰いで斃れた】から来ているのだろうか。
クレオパトラの話も何度か出てくるから,あり得ることなのかもしれないが無理のある解釈の気もする。
ウィキペディアではずうっとこの解釈なのかと履歴をパラパラと遡ってみたが変わらないようである。
彼女の死に関しては諸説あり,吉本隆明氏は講演でたしかに「自殺」といっているようだ。
【青春としての漱石 ──『坊っちゃん』『虞美人草』『三四郎』】
https://www.1101.com/yoshimoto_voice/speech/text-a143.html
未確認だが,テレビ番組では首をつって死んだと解釈する人もいるらしい。
藤尾が横たわる部屋の本から垂れ下がった紫色の栞がそれを暗示しているとか。
栞のページはクレオパトラの死についてでその行に【色鉛筆で細い筋を入れてある】とまで書かれているからなるほどなあという感じもする。
紫は藤尾のシンボルカラーである。
そんな深読みは私には決してできないな…。
無理です,ごめんなさい,私は通俗的人間でございます!ということで2時半就寝。
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