3月19日(土)晴

 地震から8日がたった。

 おそれた通り,原発は最悪のシナリオを描きつつ,かろうじて踏みとどまっている状態だ。
 津波に襲われた市街地の光景は,何かこの世界のものではないような非現実的なものにさえ思える。
 わずかだが義援金は送った。あと,自分なりに何ができるかを考えている。

 被災地の人々の非日常は当分の間続くのだろうが,私や家族の日常は戻りつつある。

 今日の午後,9日ぶりに仕事場を訪れた。
 がらんとした室内にいたのは,正社員女子ともう一人の女子だけ。しばらく地震の話をする。ここ21階の揺れは相当なものだったらしい。自宅ではパソコンが床に落ち,棚も倒れていたと言う。
 社員でない私がこの1週間,この場に来るということはまったく考えていなかった。やりとりはすべてメールですませ,必要なデータはftpで受け取った。在宅でもそれなりの仕事ができることは確認できた。
 大規模停電に備えて部内のサーバーが停止していたのは予想外だったが,自分のパソコンに直近のデータをバックアップしておいたので今日の作業には困らない。
 フォトショップが起動しなかったのも予想外だった。再起動やチェックディスクなどいろいろやってみたが,うまくいかない。結局,環境設定ファイルを作り直したら起動するようになった。地震の影響とは思えないが,いろいろなことが重なる。

 18時45分,2人を残して職場を出る。

 薄暗いスーパーで買い物。
 パンや納豆,牛乳,ヨーグルト,カップ麺などがない。冷凍食品や米はわずかにある。野菜や果物,肉や魚は豊富にある。ワインは全部横に寝かされていた。
 トイレットペーパーも相変わらず品切れだ。