2020年6月5日(金) 晴れ

 5時半に目が覚めた。

 24日間の入院生活の成果?である。

 そうっと窓を開け,外の空気を吸う。

 ベッドの上で妄想したり,ポケモンGOをしたり。

 女房が7時に起きると言っていたのでそれを待つ。

 ジャスト7時,寝室のカーテンを開けリビングへ。

 突然女房が「ああ,目が回る! 頭がぐらぐらする!」と声に出して布団に倒れ込んだ。

 あちゃー,今度は女房か。

 「頭位性めまい」

 真っ先に浮かんだのはそれである。

 メニエール症候群とかほかにもあるのだろうが,頭位性めまいなら自分が経験しているからというだけの理由である。

 耳石が定位置から移動した結果だろうからこんな風に体を動かせば治るはずなんて,自分の経験を気軽に言って,それをやらせてみた。

 ネットで調べても,同じように書いてある。

 しかし,一向によくなる気配がない。

 シロート療法で悪化させてはまずいしなあ。

 医者に行くしかないねということで,本人が耳鼻科に予約の電話を入れる。

 右を下にして背を見せて横たわる女房を横目で見ながら,私は自分の朝食を作る。

 焼いたロースハに目玉焼き,食パン,コーヒー。

 ロースハムは4月で期限切れだった。

 立って動いていると,酸素飽和度が下がっているのがわかる。

 病人夫婦だなあ。

 彼女の件は,私の入院生活が影響しているのかもしれないと思う。

 心配というか心労というかストレスというか。

 おそらく私の想像以上のものがあったと思う。

 申し訳ない…。

 しかし,MSDマニュアルあたりを見てもそんなことは書いていない。

 プロフェッショナル版も開いてみたが同様である。

 しかし,「生活習慣やストレスによる」と書いてあるサイトも見つかったから,まあそう思うことにしよう。

 9時45分,病み上がりの私が付き添って,ふらつきが少し治まったという女房と耳鼻科へ。

 私は中へ入らず,外でポケモンGOをしながらその辺をゆっくりとグルグル回って待つ。

 終わったらLINEしてと言ったら,スマホを家に忘れたと。

 途中,自動販売機でカルピスソーダ

 130円。

 40分ぐらいたって,ようやく女房が出てきた。

 額に丸く跡がついている。

 ヘルメットみたいなものを被されて,頭をぐるぐるさせられたらしい。

 診断は「良性発作性頭位めまい症

 私も医者になれるのではないか。

 薬局に寄って薬をもらう。

 耳石を定位置に収めるための運動は教わらなかったのかと聞いたら,ぜんぜんとのこと。

 だが,疲れてませんかと言われたというから,その通りと答えたそうだ。

 コンビニに寄る。

 ビール2本,ミックスサンド,カツサンド,大福1個,猫缶2個。

 女房が払ってくれたので,金額はわからず。

 ミックスサンドとおにぎり1個をお願いしたのだが,食べ過ぎよと拒否された。

 昼食は,ミックスサンド,カツサンドをひとかけ。

 あとはお見舞いにいただいたお菓子など。

 ミックスサンドは半分ずつじゃなかったのかと,女房に怒られた。

 私が食べたいから頼んだのだが…。

 保険会社に確認の電話。

 終身保険ですべて支払い済みだから,病気で保険金が下りることはないと思っていたが,医療特約をつけていたこともあって念のために聞いてみた。

 結論は,死亡・高度障害のとき以外は一銭も出ません。

 まあ,そうだろう。

 特別定額給付金(一律10万円給付)の書類を書く。

 あとは押印して出せばよいのかと思って裏面を見たら,免許証と銀行通帳のコピーも必要と書いてあった。

 表に大きく図で描いてほしいよ。

 ポストに行くついでに,何か足りないものはと寝ている女房に聞いたら牛乳というのでスーパーに行くことにする。

 ついでに野菜もお願いと言われる。

 玄関で,管理人さんと遭遇して立ち話。

 じっと私の顔を見るので痩せたでしょと言ったら,ええって。

 最近会わないなと思っていましたと返ってきたので,これこれしかじかと真相をお話しした。

 どうしたのだろうと思われているくらいなら,ちゃんと伝えておこうということだ。

 いつものスーパーまで行くつもりで出たが,帰りがそれなりの上り坂だと思いだした。

 今の体力では,ちょっと自信がない。

 駅そばのスーパーに行く。

 平らな道だが,休み休みである。

 いや,けっこう混んでいたな。

 ソーシャルディスタンスも何のその。

 こっちは入り口で並んでいるのに,脇を通って入るなよ。

 実は,医者からは次に風邪をひくとかインフルエンザにかかるとか,ましてコロナにかかったら死ぬよと警告されている。

 だから,こういうところに出入りするのはとてもリスクが高い。

 しかし,まあ,体を動かして少しでも体力を戻さなくちゃいけないし。

 全員がマスクをしているから,なんとか大丈夫なのではなかろうか。

 ゴーグルタイプの眼鏡も買う必要があるかな。

 なるべくほかの客から離れて,手早くすませる。

 キャベツ,ニラ,小松菜,レタス,エリンギ,ブロッコリー,ブナシメジ,ミョウガ,キュウリ,トマト,牛乳。

 合計1,891円。

 ビール6本とも思ったが,重そうなのでやめておいた。

 玄関先で我が家の階下に住む親子に遭遇。

 お母様が自転車で水を箱買いして,息子がそれを受け取りに降りて来たところ。

 お母様はそのままどこかへ。

 私は郵便物など取り出すので,息子さんには先に行ってちょうだいと声をかけたのだが,エレベーターを開けてじっと待っていてくれた。

 一緒に乗る。

 赤ん坊のころから知っているので,つい話しかけてしまった。

 「ウーバーイーツまだやってるの?」

 「就職したので止めました。今日は会社が休みなので」云々。

 マスクしていなかったな。

 いや,まあ,可能性をいえば切りがない。

 せめるつもりもない。

 リスクはゼロにはできない。

 夕食は,薬が効いてきたという女房が担当。

 私のリクエストに応えて餃子。

 野菜サラダ。八丁味噌とマヨネーズ。

 ネットで見つけたという無限ピーマン

 たまごスープ。

 ご飯。

 ビール400mL。

 どれもうまい。

 餃子がひとり4個しかなかったので,普段の我が家ならひとり10個から12個だろうといったら,太るでしょと一喝された。

 義母が入院期間中に冷凍食品などたくさん送ってくれたそうだ。

 皿洗いも女房。

 風呂に入って,結局1時就寝。

 久しぶりなので書きすぎた。

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